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「買い物」

ネットショッピングを「する人」はどんな人? 「しない人」とはどう違う?

ちょっと前の話になりますが、2012年への年越し間近になり「やばい、年賀状を作らなアカン…」と焦りはじめ、そこで御年7歳のプリンターが故障していたことをようやく思い出した私。仕事などもありお店に行く時間がなかったため、いつものネットショッピングサイトで、ポチッと購入。なんと翌日には到着しました。…とまあ、今や私の生活(主に消費活動)において、ネットショッピングは欠かせないチャネルのひとつとなっています。

 

とはいえ周囲を見渡すと、いまだ利用に積極的ではない人がいるのも事実。M1・F1層でも、約4割が消極的であることがわかりました(下記データ参照)。積極的になれない直接的な理由としては「実物を見られない」「セキュリティへの不安」などが挙がることが想像できるわけですが、今回はそういった「理由」からさらに一歩踏み込んだ調査を実施してみました。

 

ネットショッピング「積極層」と「消極層」は、そもそも“ショッピング”というものにどう向き合っているのか? それが今回のテーマです。積極層と消極層のショッピングにおける「行動」と「心情」の2つの面からアプローチしてみることにしました。

 

それにあたり、まずは1都3県在住のM1F1層(25〜34歳)を、ネットショッピングへの積極度別で4つの階層に分類。週1回は利用する「ヘビー層」、月1回は利用する「ミドル層」は“積極派”、それよりも利用頻度の少ないライト層(年1回程度)と非利用層を“消極派”として分類します。<グラフ1>

2012:05:17_a

 

ネットショッピングを使いこなす“積極派(ヘビー層・ミドル層)”が全体の61.4%と半数以上に。一方で利用経験のない非利用層(約12%)を含む“消極派”が約4割もいることが分かりました。ヘビー層で男女比が4.5:5.5、非利用層で5.5:4.5となりますが、その他の層では、ほぼ5:5の比率。男女での大きな分布差は見られません。

 

続いて、このような分類をベースに、ネットショッピングを使いこなす人とそうでない人の

  1. 「行動」
  2. 「心情(ショッピング観)」

 

を探ってみると…そこから、M1・F1層の「ショッピング」における興味深い共通点と相違点が見えてきました。

 

 

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1. ショッピングにおける「行動」を探る

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まずは、ネットショッピングを含むショッピング全般において、何をチェックして、どのように買うか、といった「行動」を探ってみました。M1・F1層の「ネットショッピング利用への積極度」によって、どのような差が見られるのでしょうか?

 

findings 1

1回のショッピングに使える金額のカベはほぼ同じ?

各層における「ショッピングの際に買うことに慎重になる金額」とは、いくらくらいなのでしょう?すべての層に共通して3000〜7000円のゾーンに「金額のカベ」を感じる人が集中していることがわかりました。また非利用層のみ、さらに手前の「1000円未満」にもカベがあるようです。

このような結果から、ショッピングにおける金銭感覚においては、非利用層の一部で若干の消極性が見られるものの、ネットショッピングの「使いこなし度」とはあまり関係なく、すべての層である程度の共通性が見られました。<グラフ2>

2012:05:17_b

 

findings 2

さらに、購入のきっかけとなる「ネタもと」も似ている

購入アイテムを選ぶ上で大事なステップとなる「商品・サービスの詳しい情報を知る」という行為。その情報源に注目してみたところ、「店頭ツール」「店員の説明」などの実店舗まわりの情報や、「口コミ」「テレビCM」「雑誌」などの“非ネット系情報”の活用度はほぼ同じ。それだけでなく「Yahoo!などのポータルサイト」「SNS」といった“ネット情報”を活用する人の割合も、各層で大きな差がないことがわかりました(※)。

つまり、購入の「入り口」となる商品の情報源=「ネタもと」においても、ネットショッピングの「使いこなし度」はあまり関係なく、すべての層において共通性があるようです。<グラフ3>

2012:05:17_c

 

※「通販サイト」を情報源にする割合は、ライト層と非利用層がやや低く、層ごとの差異がみられた

 

findings 3

ネットショッピング消極派も、ネットで検討する。

そしてネットショッピング積極派も店舗に足を運ぶ。

では最後に、購入までの道筋には違い・偏りがあるのでしょうか?最終的な購入先が「店舗」か「ネット」かということだけでなく、その「過程」を調べてみました。すると…、ネットショッピング積極派は必ずしもネットの中だけで検討→購入するわけではなく、ネットで検討後に店舗で購入しているケースも多いことがわかります。また消極派の検討過程を見ると、購入前にまずネットで検討している人は約6割。これは店舗のみで検討する人を若干上回っています。

このように、ネットショッピングに積極的・消極的に関係なく、今や誰もがネットと店舗の垣根を自由に超えて、比較検討の場として活用している実情が見えてきます。<グラフ4>

2012:05:17_d

 

<まとめ>

「金額」「情報源」「検討手段」など、ショッピングにおける「行動」の面においては、意外にもネットショッピング積極派と消極派には共通性が見られます。それゆえ、購入のきっかけとなる商品情報を訴求する「面」「場所」は、ある程度共通のものでも届く・伝わる、ということがいえるかもしれません。

 

 

では一方で、それにもかかわらず、ネットショッピングに「積極的」「消極的」という態度の違いが生まれるのはなぜなのでしょう?それを探るべく、続いては両者のショッピングに関する「心情」を探ってみましょう。

 

 

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2.ショッピングにおける「心情(ショッピング観)」を探る

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続いて、①の「行動」とは観点を変え、ショッピングにおける「こだわり」「満足度」といった「心情」の部分を探ってみることに。するとここでは、ネットショッピング積極派と消極派の差異が見えてきました。

 

findings 1

ネットショッピング利用が積極的なほどに「アイテムへのこだわり」が強い!

「飲食品」「家電」「ファッション」「本・DVD」「金融」「飲食店」「旅行」「ゲーム」「家具・インテリア」「車・カー用品」「美容・コスメ」の11ジャンルにおいて、どれくらい“こだわり”を持っているかを調査。すると、全てのジャンルにおいてネットショッピング積極派が消極派よりも強いこだわりを持っていることが分かりました。特に<グラフ5>に挙げた4ジャンルでは、その傾向が顕著です。そして積極派の中でも「ヘビー層」(週1回以上利用)にはこだわりを持っている人が特に多く、「ネットショッピングの利用頻度の高さ」と「商品(およびサービス)へのこだわりの強さ」とのある程度の相関関係がうかがわれます。

2012:05:17_e

 

findings 2

ネットショッピング積極派は「自分のショッピングへの満足度」が高い!

続いてはショッピング後の「満足度」を、先ほどと同じ11ジャンルで調査。するとここでも、ネットショッピング利用の積極度との相関関係が見られました。ほぼすべてのジャンルで、積極度が高い層ほど「購入したものに満足している」という傾向が。また、特に<グラフ6>の「飲食品」「家電」「家具」「コスメ」では、すべての層において全体的にショッピングでの満足度が高いこともわかりました。

2012:05:17_f

 

購入するモノ(サービス)にこだわり、購入前に店舗やネットでじっくりと調査・検討して「失敗しない満足のいくお金の使い方」ができる。…ネットショッピング積極派の人たちの、そんな「ショッピング上手」ぶりがうかがわれる結果となりました。

 

<まとめ>

「いつでも、出かけずに注文ができる」「すぐに自宅まで配達してくれる」など、利便性の高いネットショッピング。でも、使いこなしているユーザーたちの心情を探ってみると、単に「楽にショッピングがしたい」という理由だけで利用しているのではないことがわかってきました。彼ら(積極派)は検討のためには店舗にも足を運び、興味のあるアイテムには強くこだわる。さらには満足度の高いショッピングができる…。つまりネットショッピングを使いこなす人たちは「お手軽好き」というよりも、「真のショッピング好き」としての像が浮かび上がってくるのです。

 

 

「自分のこだわりにマッチした、満足できる(失敗しない)モノ選びがしたい」

 ↓

「偏りのないより広い選択肢を求める」

 ↓

「店舗だけにとどまらず積極的にネットショッピングを利用する」

 

ネットショッピング積極派の「行動」と「心情」を探ると、そんな図式が見えてきます。

今後、ネットショッピング積極派の一層の増加が予想されますが、それはつまり「真のショッピング上手」が増えることでもあります。それだけに、単に利便性でアプローチするのではなく、ショッピング上手たちの「こだわり」と「満足感」をいかにくすぐることができるか?それがこそが、彼らを動かす大きなポイントになるのかも知れません。

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